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2015年05月25日

住宅ローン相談〜住宅ローン見直し〜住宅ローンは固定金利、それとも変動金利?

お金も、保険も、人生も、

共に夢を叶えるパートナー未来あんしん隊!

佐賀のファイナンシャルプランナーの小柳善寛です。


住宅ローンの金利タイプを固定金利にするか変動金利にするかで迷う人は多いと思います。

返済期間の長い住宅ローンは、家計への影響も少なくありません。

家計に合った住宅ローンを選ぶために、金利タイプごとの特徴や返済額の違い、選ぶ時の

考え方をご案内させて頂きます。

まず考えることは「どれが得なの?」だと思います。

将来の金利の見通しを考慮することは重要ですが、あくまで見通しは「予測」で、どれが

得であったかは完済後にわかることです。

金利変動による損得勘定より、家族のライフプランを踏まえて「無理なく安心して返済できる

か?」を念頭に考えましょう。

固定金利と変動金利、どこがどう違うの?

住宅ローンには基本的に「全期間固定金利型」「変動金利(半年型)」「当初固定金利型」の

3つの金利タイプがあります。

全期間固定金利型は、返済終了まで金利が変わらず、毎月返済額も変わりません。

つまり、借りた時点で住宅ローンの総返済額が決まるのが特徴で、【フラット35】が

代表格です。

変動金利(半年型)は、年2回金利情勢に合わせて金利が見直されます。

ただし、多くの変動金利(半年型)の住宅ローンでは、金利が見直されても5年間は毎月返済

額が変わらず、6年目に改定されます。

改定後の毎月返済額は極端な増額にならないように、それまでの毎月返済額の1.25倍まで、

という仕組みになっています。

例えば、5年間毎月8万円の返済だった場合、その間に金利が大幅に上昇していたとしても、

6年目からの毎月返済額の上限は10万円です。

そのため、金利の上昇幅によっては、毎月返済額のほとんどを利息が占め、元金残高が

減らないといった事態が起こったり、利息が毎月返済額を上回る「未払い利息」が発生したり

する可能性もあります。

当初固定金利型は、5年、10年など一定期間金利が固定されます。

固定期間終了後は原則として変動金利(半年型)が適用されますが、再び固定期間を選択

できる金融機関もあります。

固定期間終了後に金利が上がっていた場合は、毎月返済額が大幅に増えて家計を圧迫する

ことも考えられますので、当初固定金利型にも金利上昇リスクがあることを理解しておき

ましょう。

固定金利と変動金利では返済額にどれくらい差が出るの?

一般的に、固定金利よりも変動金利の方が金利は低くなり、当初固定金利型の場合は、

固定期間が短いほど金利は低く、長いほど高くなります。

一例として、全期間固定金利型と変動金利(半年型)の住宅ローンを借りた場合の、

毎月返済額や総返済額の違いを見てみましょう。

<前提条件>

借入額:3,000万円

返済期間:35年

元利均等返済・ボーナス返済なし

0525.png

このように、金利の変動がなければ変動金利(半年型)の方が毎月返済額で約11,000円、

総返済額で約470万円有利です。

しかし、金利が上昇した場合、変動金利(半年型)は11年目以降に全期間固定金利型の

毎月返済額を上回り、総返済額でも約72万円、全期間固定金利型より多くなります。


あなたにあった金利タイプは固定、変動どっち?

住宅ローンを借りるときは、今後の生活プランに必要な資金(教育費や老後生活費など)を

確保した上で無理なく返済できることも大切なポイントです。

全期間固定金利型、変動金利(半年型)では、それぞれ将来の家計にどのような影響がある

のでしょうか?

全期間固定金利型は、毎月返済額が一定で総返済額も確定できるので、返済開始後の家計や

将来の生活プランの見通しが立てやすくなります。

金利の低い時に借りることができれば、将来世の中の金利が上昇しても毎月返済額は

変わらず、総返済額でも大きなメリットを得られるでしょう。

変動金利(半年型)は適用金利が低いので、借り入れ当初の返済負担が軽くなるのが

メリットです。

ただし、返済開始後の金利情勢で返済負担は変わります。

例えば、今後子どもに教育費がかかる家庭では、子どもが高校から大学在学中に支出のピーク

を迎えるので、ピーク時に毎月返済額が上昇していても返済可能かどうかシミュレーション

しておくことが必要です。

最後に、金利タイプを選ぶ時の考え方や目安をまとめました。

参考にしながらどちらの金利タイプが自分の家計に合うのかを検討してみてください。


あなたはどちらの金利タイプを選びますか? 特徴と選び方の目安



変動金利(半年型)の住宅ローンを選ぶ際には、金利上昇リスクにご用心!

住宅ローンは、借入全期間の金利が変わらない全期間固定金利型、半年ごとに金利が見直され

る変動金利(半年型)、一定期間の金利が固定される当初固定金利型の3タイプに分かれま

す。

当初固定金利型は、固定金利期間が終了するとその時点での金利が適用されるので、広義の

意味で変動金利型に分類されます。

当初の金利水準から見た場合、ゼロ金利が続く現時点では変動金利(半年型)や短期間の当初

固定金利型が有利ですが、金利は変動しますし、家計の状況もライフプランに合わせて変化し

ます。

金利上昇により毎月の返済額が上昇した結果、教育費やその他の支出をまかなえなくなって

は困りますので、目先の返済額だけではなく、将来のキャッシュフローも踏まえて金利タイプ

を選択することが大切です。

<借り入れ条件> (A銀行 2015年1月時点の金利水準で試算)

借入金額3,000万円 借入期間35年 元利均等返済 ボーナス返済なし

変動金利(半年型) 金利0.775%(全期間1.7%金利優遇)

※保証料は別途あり。団信は金利込。

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このケースで見ると、返済増加額がライフプランも踏まえた家計のキャッシュフロー上厳しい

のであれば、借入金額を減らす、金利が上昇した際に元金を減らすために繰上返済資金を

少しずつ貯蓄しておく、など工夫が必要となります。

もちろん金利が必ず上昇するとは限りませんが、「現在の低金利は官製である」

「物価上昇2%を目指す政策は継続される」ことを考慮すると、「変動金利(半年型)だから

借りることができる」ではなく「全期間固定金利型でも借りられるけど、あえて変動金利

(半年型)で借りておく(そして金利上昇時のリスクはヘッジできるようにしておく)」

というスタンスが大事ですね。

安易にミックスローンを選択することには要注意!

「将来の金利上昇リスクは抑えたい、でも変動金利(半年型)の低金利も捨てがたい」という

人にとって魅力的に感じるのが変動金利(半年型)と固定金利型を組み合わせたミックス型で

す。

「いいとこ取り」のように見えますが、リスクがなくなったわけではない点には要注意です。

<借り入れ条件> (A銀行 2015年1月時点の金利水準で試算)

借入金額 3,000万円 借入期間35年 元利均等返済 ボーナス返済なし

ミックスプラン  変動金利(半年型)50% 金利0.775%(全期間1.7%金利優遇)

         全期間固定金利型 50% 金利1.78%

※保証料は別途あり。団信は金利込。

※ 【フラット35】(SBIモーゲージの場合)

別途、融資額×2.16%の事務手数料(税込)、団信特約料(年払い)が必要。

融資比率9割以下 金利1.47% (2015年1月時点の金利)

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※当初5年間は金利が変わらず、6年目に金利が上昇して、満期までそのまま変わらない場合。

最大の月返済額については5年特約(金利が上昇しても従前の返済額の1.25倍以内★)を考慮

している。

※ミックスローンは、【フラット35】とのミックスはできないので、【フラット35】では

ない全期間固定金利型と変動金利(半年型)のミックスを想定している。

このケースで見ると、変動金利(半年型)やミックス型で組んだ場合には、当初の毎月の返済

額は非常に安く魅力的ですが、6年目に金利が1%上昇した時点で【フラット35】の毎月の

返済額を上回ってしまうことがわかります。

さらに、6年目で金利が2%以上上昇した場合には、変動金利(半年型)では27,000〜で47,000

円ほど、ミックス型でも13,000〜で23,000円ほど毎月のキャッシュフローが増加します。

総務省の家計調査(平成25年度 家計収支編)によると、ローンを借りてから6年目、

11年目を迎える40〜49歳、50〜59歳の平均貯蓄率は各々16.5%、11.4%です。平均貯蓄率が

手取り収入の約10〜15%程度ということを考えると、上記のようなキャッシュフローの増加が

教育費やその他の支出がかさむ時期と重なった場合、家計収支が赤字になってしまう可能性も

あります。

ミックスローンを組む場合には、変動金利型と固定金利型の内訳をどうするかも含めて、

しっかりと試算をしてから判断しましょう。

なお、複数の金利種類を組み合わせた場合には、各々の金利種類ごとに手数料がかかる

ケースや、ローンが2本立てとなって印紙代や登記手数料などが多くかかるケースもあるの

で、その点も忘れないでおきましょう。


変動金利(半年型)・当初固定金利型・全期間固定金利型を比較する際には、

返済額の推移に家計のキャッシュフローが耐えられるかもしっかりチェックする!


では、Aさんのケースでは、どの金利タイプが効果的か考えてみます。

<Aさん(38歳 妻35歳(専業主婦)子ども3歳)の家計の状況>

・住宅購入前

年収:600万円 現在の住宅関連費用:月12万円 教育費の積立:月3万円

住宅取得のための積立:月5万円  その他の借り入れはなし

・住宅購入後

固定資産税・都市計画税:月1万円 マンションの管理費・修繕費:月2万円

教育費の積立:月3万円 家計の余裕:月3万円程度を残す

<借り入れ条件> (2015年1月時点の金利水準で試算)

借入金額 3,000万円 借入期間30年 元利均等返済 ボーナス返済なし

変動金利(半年型) 金利0.775%(全期間1.7%金利優遇)

ミックスプラン   変動金利(半年型)50% 金利0.775%(全期間1.7%金利優遇)

          全期間固定金利型50% 金利1.78%

【フラット35】  1.47% (融資比率9割以下)

※変動金利(半年型)・当初固定金利型:保証料は別途あり、団信は金利込。

※ 【フラット35】(SBIモーゲージの場合)

別途、融資額×2.16%の事務手数料(税込)、団信特約料(年払い)が必要。

まず、家計の状況からみると、Aさんが住宅ローンの返済に回すことが可能な費用は、

単純に考えると「現在の住宅関連費用12万円+住宅取得のための貯蓄5万円」から住宅を購入

することで増加する「固定資産税・都市計画税:月1万円+管理費・積立修繕費などの

月2万円」を控除した月14万円です。

ただし、将来の教育費などの支出増加を考え、年収の5%程度(月3万円)を家計のノリシロと

して残しておくとすると、実際に住宅ローンの返済に回せる金額は月11万円程度になります。

0525-3.png

※当初5年間は金利が変わらず、6年目に金利が上昇して、満期までそのまま変わらない場合。

最大の月返済額については5年特約(金利が上昇しても従前の返済額の1.25倍以内★)を考慮

している。

※ミックスローンは、【フラット35】とのミックスはできないので、【フラット35】では

ない全期間固定金利型と変動金利(半年型)のミックスを想定している。

仮に6年目に金利が1%上昇した場合、「変動金利(半年型)・ミックスローン」と

「【フラット35】」の毎月の返済額が逆転します。

さらに、6年目の金利上昇が2%以上となった場合、変動金利(半年型)・ミックスローンを組

んでいたケースでは、家計のノリシロを住宅ローン返済が食いつぶしていくので、家計支出の

状況によっては、家計が赤字になる可能性もありますね。つまり、変動金利(半年型)や

ミックスローンで組む場合には、家計の余裕分については、教育費や支出負担が実際に増える

までは繰上返済に回すなど、元金を減らして金利上昇リスクに備えておくことが必須となり

ます。

ここで大切なのは、「金利が2%以上上昇する」と言っているわけではなく、もし金利が上昇し

た場合に、家計収支に大きな影響を及ぼす可能性があるという点です。

次に、総返済額の観点から見てみましょう。

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※当初5年間は金利が変わらず、6年目に金利が上昇して、満期までそのまま変わらない

場合。

※変動金利(半年型)・ミックスローンについては、保証料 574,110円、事務手数料32,400

円、【フラット35】では、団信特約料1,764,600円、融資事務手数料648,000円を加えたも

の。他の費用については考慮していない。

※ミックスローンは、【フラット35】とのミックスはできないので、【フラット35】では

ない全期間固定金利型と変動金利(半年型)のミックスを想定している。

6年目に金利が2%以上上昇した場合には、【フラット35】で組んだケースが総返済負担額で

も有利となることがわかります。

つまり、まとめると以下のようなことが言えます。

・今のように全期間固定金利型が史上最低といえるほどに低い金利水準であれば、あえて金利

上昇リスクをとりにいく必要性はない。

・返済額の上昇の恐れがない状態を確保しつつ、繰上返済や返済方法の変更等の工夫をして

総返済負担額を減らすことは可能。

・物価上昇2%を目指す政策が継続される中、6年目でその物価上昇率と同程度の2%以上金利が

上昇すると、総返済負担額の観点からも家計キャッシュフローの観点からも全期間固定金利型

が有利。

・教育費やその他の支出増、セカンドライフのための貯蓄も踏まえると、将来的に無理なく

返済が可能な金額は11万円程度。

以上のことから、このケースでは全期間固定金利型に軍配!

もちろん、最終的に住宅ローンを選択する際には、諸費用なども含めて総合的に判断するこ

とも忘れずに!


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posted by 未来あんしん隊 ゼンカンライフプラザ at 18:16 | TOPICS
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